バレエ界の未来を自由に語ってみる

バレエ応援する母親として

せっかく自分のホームページを持っているので、私が予想するバレエ界の未来を自由に語ってみようと思います。 きっと、今、変遷期にある日本のバレエ界。これからどんな風になっていくと思いますか?以下は私の未来予想です。 賛否両論はしっかり受け止めますので、ご意見、お待ちしています!

 

→ご意見は、こちらからどうぞ!

日本は今、変化の過渡期と言われている!

今、日本のバレエ界の構造は、変革の過渡期にあると感じています。 それは、少し前に起こった、経済界の構造改革に似ています。

経済界では、一昔前、組織は完全なピラミッド構造でした。社長がいて、課長がいて、社員がいて。 トップダウンで物事の意思決定がされていた時代。

でも、今はどうでしょう?人々の価値観は多様化していて、働き方改革が叫ばれ、単純なピラミッド構造では組織は経営が成り立たなくなりました。

個人がそれぞれ役割を見つけ、社長にだってどんどん意見することが、普通のことになりました。

就活生が語る会社の魅力も、 「どんな商品を作ってるか?売ってるか?」「何をしている会社か?」(モノやコトに価値がある) から 「どんな働き方ができるか」「誰と一緒に働けるか」(ヒトから紡がれるストーリーに価値がある) に変わりました。

そして、会社に入ったとしても、自分の求める働き方(人生のストーリー)とギャップがあれば、フリーになって、個の価値を高める仕事を模索する時代です。

バレエ界の構造改革?

バレエ界にも、この経済界と同じ波がきています。

30年前。私がバレエを始めたとき。

ダンサーがバレエ団の垣根を越えて、他のバレエ団の演目に出演するなんて、一般的ではありませんでした。 フリーダンサーも、今より少なかったように思います。 そして、海外留学は、本当に認められた一部のダンサーに許された特権でした。 一度バレエ団を退団したら、二度とその門はくぐれない。

トップの意思決定がすべて。そんな時代だったんです。

でも、今はどうでしょうか?

退団したバレエ団にゲスト出演するフリーダンサー。 自由に外国と日本を往来するダンサー。 海外への留学生は、ぐっと増えました。 バレエの生徒でもダブルスクールをしたり、外部のセミナーに参加したり、とてです。

バレエの教室も多様化し、先生の理念をもとに、今までにない特徴を打ち出すバレエ教室も増えています。

個人の多様性がどんどん認められ始めているんですね。

その傾向は、もっともっと進むと思います。

最終的には、「バレエ団」というものの存在は残るものの、実態は形骸化します。

なぜなら、日本と海外は、そもそも文化が違うからです。海外では、バレエや芸術が文化として人々の生活に根付いているので、ダンサーは公務として踊ることができます。

しかし、日本では、そういった土俵がない。 だから、海外と同じようなバレエ団の構造には、かなり無理が生じてくると思うのです。日本でのバレエ団は芸術活動はしているものの、政府の援助が受けれるのは微々たる額であり、結局は、経済活動の一環としてしか存在できないという現実があるからです。

そういう訳で、日本の経済界が辿った変遷と同じく、バレエ界においても、もっと自由に、演出家がダンサーを選び、ダンサーも演出家を選ぶ時代がくると思います。

そして、お客様、衣装作家、道具さん、写真家さん、バレエに関わる全ての人々が、今よりもっと、個々で繋がり始めるはずです。

そのつながりは、縦方向の繋がりではなく、もっとフラットに、いわばネットワークのような、そんな繋がりになると予想しています。

イメージはこんな感じです。

 

☟数十年前のバレエ界の構造(手書きで恥ずかしい)

 

☟もっと未来のバレエ界の構造(ほんっと、手書きで恥ずかしい)

バレエ界がこれから大切にすべきこと

ダンサーのバレエテクニック、著名なバレリーナや芸術監督の存在に頼っていては、立ち行かなくなる日がくる。バレエと関わる人、一人一人がバレエの未来を考え、自分の方向性をしっかりと考える。大きな繋がりの中で個を際立たせながら活動していく必要が出てくるのです。

具体的にどんな行動をしていけばいいか、私も、今はまだその答えにたどり着いていません。しかし、個々がもっとバレエと向き合い、伝え、広めていく活動をしなければ、日本バレエの発展が頭打ちになることは、なんとなく想像できます。

今バレエを頑張る子ども達にとって、未来は今よりもっともっと大変です。
・自分の考えを先生に言えない
・バレエがなぜ好きなのか言えない
・自分の主張を表現できない
・なんでも誰かと一緒が安心する
そんなダンサーは、バレエ界で生き残れないんじゃないかな・・・と思います。

私は、バレエを頑張る子ども達が、多様化する中でも自分を見失わず、そして楽しく健やかに踊り続けてくれることを願っています。