コンクールでも人気バリエーション「フロリナ王女」の役柄とは?!

バレエ役柄理解

こんにちは!ティアラコンシェルジュのいとうさちです。

巷ではバレエコンクールがどんどん増えていて、
出演する人たちの年齢も、お子様から大人、マダムまで、幅広くなっております。
お子様がコンクールに向け練習中だよ、というママも多いと思います。

そんなママや、頑張る子ども達に向けて、
人気バリエーション、青い鳥の物語とフロリナ王女の役柄について、書いていきますね。

この記事は、こんな方のために書いています!

✓青い鳥、ブルーバード、フロリナ・・・一体これは何の作品の踊り?という疑問をお持ちの方

✓コンクールや発表会で踊る役柄について、理解したい子ども達

✓子どもの踊りを理解し、応援したいママ

▶筆者(いとうさち)はこんな人

・1981年生まれのアラフォー。
・三大メガバンクでシステムエンジニアとして15年勤務。
・6歳よりクラシックバレエを始め、23歳でアキレス腱断裂。踊り断念。
・2010年に結婚、2人の娘に恵まれる
・2018年にティアラコンシェルジュとして活動開始!当教室(パッショネクト)を開講。

バレエ鑑賞は3桁、バレエ愛は∞です。自分自身の経験から、踊り・ティアラ・ダンサーの融合を提案しています。更に、バレエママを応援することで、バレエ界の未来を変革する!という夢を持って活動しています。詳しくはプロフィールをどうぞ!

 

 

青い鳥 ブルーバードが踊られる作品

実は、青い鳥というバレエの作品は存在しません。
どなたかが創作、演出してくださったらとても面白い作品になると思いますが、
今のところ、そういったものは見たことがありません。

青い鳥は、眠りの森の美女 第三幕 オーロラの結婚式にて踊られる踊りで、
オーロラの結婚をお祝いするために、おとぎの国からたくさんの主人公たちがかけつける、という設定です。

赤ずきんちゃん、長靴をはいた猫、などなど、演出にもよりますが、おとぎの国の主人公たちが
次々に踊りを披露します。
青い鳥は、その中のひとつで、ブルーバードとフロリナ王女の愛のパ・ド・ドゥになっています。
※パ・ド・ドゥ = 主に、男性と女性によって展開される踊り

ちなみに、豆知識として知っておくと便利ですが、
これらの踊りは、眠りの森の美女のストーリーとは全く関係のない踊りです。
が、こういった踊りが挟まれることで、バレエ作品の厚みや見せ場を作っているんです。
こういったものを総称して、バレエでは、「ディヴェルティスマン」と呼びます。

横文字で覚えにくいです。デビル(悪魔)ティスマンでもきっと通じると思います!(笑)

青い鳥の物語

眠りの森の美女の物語とは関係ありませんが、この作品は、せっかくのパドドゥ作品。
なので、物語を知っておいて損はありません。

物語の主人公は大変美しい王女、フロリナ王女。
フロリナ王女は、幼いころに母を亡くし、王様である父の再婚相手である継母に育てられます。
継母には、いじわるで醜い娘がいます。
(シンデレラと設定かぶる)

ある日、フロリナ王女に結婚のお話が持ち上がり、他国の王であるシャルマンがフロリナ王女の国にやってきます。
フロリナ王女とシャルマンは愛し合うようになりますが、
それをよく思わない継母は、
自分の娘をシャルマンと結婚させようと、様々な悪だくみを試みます。
ですが、二人の愛は壊れそうにはありません。

しまいには、継母は、フロリナ王女を高い塔に閉じ込めてしまうのです。
(ラプンツェルとかぶる!)そして、自分の娘をないがしろにするシャルマンを、悪魔の手を借りて
青い鳥の姿に変えてしまいます。

フロリナ王女は塔の上で悲しみに暮れていると、
どこからともなく鳥のさえずりが聞こえ、青い鳥がやってきます。
青い鳥の姿に変えられたシャルマンは、フロリナ王女に真実を告げます。
そして、フロリナ二人は塔の上で逢瀬を重ねるのです。

しかしそれを知った継母は、そんな二人を再び引き離し、
シャルマンに誤解を与え、それを信じてしまったシャルマンは自国に帰ります。

良い魔法使いによって、人間の姿に戻され
そしてなぜか、継母の醜い娘と婚約までしてしまいます。(こういうところが、童話のつっこみどころ!)

悲しみに暮れるフロリナ王女。
そこへ良い魔法使いにやってきて、塔からの脱出に成功します。
フロリナ王女は愛する人を捜し求めて、自らの足で世界中を旅し、やっとのことでシャルマンを見つけるのでした。
もう愛していないという誤解は、継母とその娘の仕業であることを伝えると、
シャルマンの誤解は見事に晴れ、最愛の人との逢瀬に、心から喜び、愛を誓いあうのでした。
(婚約者、どうするんでしょう)

フロリナ王女役柄

壮大な愛の物語ですね。

フロリナ王女は、どんなに継母にいじめられようと、シャルマンに誤解されようと、
ただただ、シャルマンを愛し続けます。
その、芯の強さったら!

そして、世界中を旅して、シャルマンを探し当てるという、ものすごい行動力と信念。
更には、勝手に誤解して自分の元を去り、更には継母の娘と婚約したシャルマンを許し
愛を与える、寛大さ、包容力に満ち溢れた。。。。

現代世界には絶対に存在しないであろう、すばらしい人間力、心まで美しい王女です。

そして、愛する人に再び巡り合えた喜びに満ち溢れています。
ブルーバードのバリエーションは、そんな彼女の真の愛、
強く折れない心、そして包容力を表現する必要があるのですね。